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みつばちの童話と絵本のコンクール


«お母さんの女王バチ»
努力賞
作岡崎麻衣(埼玉)




阪神大しん災の朝、わたしは少しできたつくえのすきまでおきました。
すると、ガレキが落ちたすきまから、ハチがはいってきました。
わたしは、
«ハチはいいよね。じしんがあっても、元気で。»
すると、ふしぎなことに、ハチがこうしゃべったのです。
«わたしは、女王バチです。すこしまっていて下さい。かならずあなたをたすけます。»
そう言ってハチは、もと来た場所から帰りました。
わたしは、もうダメだと思いましたが、ハチをしんじました。
一日一日とすぎていき、もうダメ、と思ったそのとき、外のほうで、
«このハチの巣、こわさなきゃな。»
という声が聞こえました。
«ハチの巣。そうだ、あの女王バチだ。»
次の日、ハチの巣を外でこわしています。
«ドン»
と、ぼうが見えました。
すると外からおじさんが、
«あー。だいじょうぶ。»
と言いました。
わたしは、
«たすかったんだー。»
と思い、外に出ました。
ところが、けがひとつないのです。
後ろを見ると、あの女王バチが、
«だいじょうぶ。けががないのは、あとでわかります。»
そう言って、ハチはいなくなりました。








少したってから、お父さんからかなしい知らせを聞きました。
«お母さんが、きのう亡くなったんだ。»
きゅうにふしぎに思ってきました。
«もしかしたら、あのハチはお母さんの生まれかわりかもしれない。»
そこでわたしは、おれいを言いたいと思いました。
わたしは山にむかって
«お母さん、ありがとう。»
そのあと、こんなきがした。
«どういたしまして。»





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