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みつばちの童話と絵本のコンクール


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Picture08

画家は船をのんびりと走らせて城にもどってきました。
城にはいろうとすると、どやどやと大勢の兵隊たちが城からでていくところでした。
«なにごとです"»シンは先頭の兵隊にききました。
«ミツバチを殺しにいくのだ»と兵隊はいいました。«王様の命令だ»
シンはびっくりしました。ミツバチを殺す"王様はきでもくるったのだろうか。
画家は大きく両手を広げ、兵隊たちの前に立ちました。
«お待ちください。あなたがたは罪のないミツバチを殺しにいくというのですか"»
«しかたがない»と先頭の兵隊がいいました。«これは王様の命令なのだ»
«たとえ王様の命令といえど、おかしいとは思わないのですか"»
先頭の兵隊はめんどうくさくなったようでした。いきなり画家にやりを向けました。
«これは王様の判断だ。
われわれはとにかくミツバチめを殺しにいけばいいのだ。そこをどいてもらおう»
«どきません»シンはぐっと兵隊をにらみました。
«わたしはミツバチを愛しています。
このようなおろかな行動を見逃すわけにはいきません»
«たかがミツバチではないか»と兵隊。
«なぜそのようなことに命をなげだすことができるのだ»
«たかがミツバチ»シンはゆっくりとくりかえしました。
«それはミツバチが小さい存在だからですか"
わたしはこの星のような小さい星をいくつもみてきました»
兵隊はだまってしまいました。
«みな心やさしい人々が住んでいましたよ»とシン。
兵隊たちはこまりはててしまったようすでした。
«少し時間をください»とシン。«わたしが王様に会って、その理由をきいてきます»
«うむ、それならばわれわれも命令違反ではない。ではすこしまつとしよう»
もともと命令に不服だった兵隊たちは、ホッとしたようすでその場にすわりこみました。
シンは城にはいり、王様のところにいそぎました。

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