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祭りの翌朝、犬の散歩でもう一度参拝 |
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参道に凍り付いた雪を除く大谷種一さん |
立春を迎えた飯見地区の公民館で、シミのついたノートや鍋、法被など祭りの道具が、日差しを浴びるようにゴザの上に並べてあった。例年にない大雪のせいで公民館の倉庫に水が入ったらしいと、昨晩、節分祭で話題になっていた。境内の片づけを終えた五隣保の四人が、倉庫の点検中だ。「おもしれえもんが見つかった」。中谷直一さん(77)が見せてくれたノートの表紙には「昭和二十六年度飯見小学校生徒会」とある。「よその柿をぼらない(取らない)こと、流行歌を歌わないこと、なんて書いてあるぞ」。子どもの丁寧な字で、箇条書きにしてある。
「新明さんの掃除をとばさないこと、なんていうのもあるわ。掃除当番をとばすんがおったんだなあ」。今は老人会が毎月交替でやっているが、新明さんの掃除は、日曜日の子どもたちの仕事だった。水に不便していた飯見地区では、年間を通じて夜警に回るのも子どもたちの大切な役割として、現在も続けられている。 |