夏風邪は治りづらく冬に引く風邪と違った特徴をもっています。
その中でも以下の症状が多く、冬の風邪とは症状が異なるため、風邪に気づかない方も多いでしょう。
- 夏風邪は高熱がでることもありますが比較的症状がゆるいことが多く、放っておくと重症化してしまうこともあります。
症状がゆるいからといって、夏風邪を軽視してしまうことはとても危険なのです。
風邪を引く原因の8割は「ウイルス感染」であることはご存知でしょうか。風邪のウイルスは200種類以上あると一般的にいわれています。
ウイルスの多くは寒くて乾燥した空気を好みますが、夏のジメジメした高温多湿の環境を好むウイルスも存在します。
夏風邪の原因となるウイルスは、冬の風邪と違い夏場の環境で活性化し、ヒトに感染します。ここでは、夏風邪を引き起こす代表的なウイルスとその症状をご紹介します。
屋外プールなどで広く感染するケースが多いことから俗にプール熱(咽頭結膜熱)と呼ばれる症状を引き起こす原因のウィルスです。主な症状としては発熱や喉の痛み、頭痛や食欲不振などがみられます。
子どもが発症しやすいイメージですが大人が夏風邪をひくケースでは一番の原因であると言われています。
咳などが出なくても鼻づまりや発熱の症状がみられる場合はアデノウイルスでの夏風邪を疑っても良いでしょう。
夏風邪はお腹にくるといわれているのは、このエンテロウイルスが腸で急速に増加するためです。
下痢を引き起こすと脱水症状にもなりやすいため、汗をかきやすい夏場は特に水分補給をこまめに行いましょう。エンテロウイルスが原因でヘルパンギーナを引き起こす可能性があります。
ヘルパンギーナは、手足口病の原因となるウイルスで発熱、口内炎、水泡、食欲不振など身体全体に症状を伴うのが特徴です。
- 抗生物質は免疫力を低下させてしまいます。抗生物質は細菌を死滅させて風邪を治す薬ですが、体内で必要な菌までも死滅させてしまうこともあります。抗生物質ばかり摂取していると菌が耐性を持ち、自身の免疫力では対処ができなくなってしまうので注意が必要です。
これらのウイルスは抵抗力の弱い人がかかりやすく、毎年のようにかかるケースも決して珍しくありません。
放っておくと感染症や重大な病を引き起こすリスクもあるため、注意を怠らないようにしましょう。
夏風邪のウイルスに有効な治療薬は現在なく、抗生物質が効かないのも夏風邪が長引いてしまう理由のひとつと考えられています。
さらに、暑さや夏バテからくる食欲不振などで、免疫力が下がってしまうという理由もあります。
免疫力が弱いほど、ウイルスは身体の奥へ侵入します。風邪のウイルスは、上に示したように、奥へと侵入するほど重症化します。つまり、「ウイルスの侵入を防御できるかどうか」が分かれ目です。防御力の弱い人とは、つまり免疫力が低下している人といえます。
風邪を引かない身体づくりをするためにも免疫力を下げない生活習慣が重要になってきます。
風邪を引きやすいか、引きにくいか、引いても早く治るか…カギをにぎるのは、一人ひとりに備わる「免疫力」です。
長引く夏風邪にかかってしまう前に免疫力をしっかりとつけておくことが重要です。
免疫力は様々な方法で強化することができます。
免疫力を高めるために欠かせないのは、身体をつくる上で最も大切な毎日の食事です。
様々な栄養素をバランスよく摂取することが重要です。
基本はバランス良く栄養を摂ることが重要ですが、栄養素を効率的に摂取するためにサプリメントで補うことも良いでしょう。
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- 天然の抗菌・抗生物質と言われています。ミツバチが集めた、さまざまな樹木の新芽や樹脂(ヤニ)や樹液、花粉、ミツバチの唾液とミツロウなどからできています。樹木や植物の樹脂には、芽を保護したり、傷んだ幹を修復する作用があり、ミツバチは巣を守るため、集めた樹脂を原料にプロポリスを作り、巣の入り口や、巣穴の壁、すき間にプロポリスを塗り固めることで、菌やウイルスなどから巣を守るために活用しています。
風邪は発熱や咳、鼻水だるさなど不快な症状がつづく上に、高齢の方や幼児では肺炎や気管支炎、ぜんそくなど重篤な病気を引き起こすこともある"万病のもと"です。
誰もが、あのなかなか治まらない苦しさやだるさから一刻も早く解放されたいと願うものです。
そのような中、プロポリスは風邪の治りを早くし、身体のだるさを軽減する作用があるという実験結果が報告されました。[山田養蜂場/岡山大学 2006年1月共同研究、論文発表]
成人男女59名 (20〜70歳) を、2グループに分け、一方にはブラジル産プロポリスエキス (450 mg) を含むソフトカプセル、もう一方にはプラセボ(偽薬)として、プロポリスエキスを含まないソフトカプセルを60日間飲用してもらいました。試験期間中、被験者には風邪の自覚症状(体のだるさ、喉の痛み、頭痛、腹痛、下痢、吐き気など)の有無と自覚症状がある場合は症状の程度を毎日日誌につけてもらい、試験終了後に詳細な分析を行いました。
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その結果、風邪が治るまでの日数はプロポリスを実際に飲用していたグループはプロポリスの入っていないプラセボ飲用グループよりも平均1.2日短くなりました。

体温が1度下がると免疫力は30%低下する※と言われています。
そのため、免疫力を高めるためには体温をあげることも重要です。
適度な運動を行い、筋肉を鍛えることで体温が上昇し免疫力を高めることができます。
※出典元:「健やかに2012年12月号」特集 「体温が1度下がると免疫力は30%低下する!」 監修:石原結實先生
- いきなりの過度な運動は逆に身体に負担をかけてしまいます。
少しずつでも良いので、慣れるまでまずは習慣化を心がけましょう。
自律神経が弱まると免疫力も同時に衰えてしまいます。
自律神経を整えるには質の良い睡眠をとることが重要です。
特にパソコンやスマートフォンの光は質の良い睡眠の妨げとなります。
お風呂に入り身体を温めた後はゆっくりとした時間を過ごすよう心がけましょう。
免疫力を高め風邪を引かない身体づくりをしていても夏風邪を引いてしまった場合は、長引かせないためにも早めの対策が必要です。
特に夏風邪はお腹にきやすいと言われているため、汗をかきやすい夏場での脱水症状は更に危険をともないます。
こまめな水分補給と、できるだけ安静にして布団で休むようにこころがけましょう。
また、あまりにも長期間熱が続くようであれば合併症をおこしている可能性もあるため即座に病院へ行き適切な診断をうけましょう。